Kui です。
英英辞典 Longman Pocket English Dictionary の読破を目指すプロジェクト 24回目の記録です。
今回の単語はこちら。
今回は少な目なのですが、すべて cap- で始まる単語だけにしました。
この cap- で始まる単語は可能性として主に 2つの語源が考えられます。
- 頭(head)
- とらえる(capture)
それぞれどちらに該当するのか、注目してみてください。
語源の話がほとんどになっていますが、語源は単語を覚えるための良い助けになるので、ぜひお読みください。
capital
前回の記録にも出てきましたが「首都」という意味です。
Tokyo is the capital of Japan.
東京は日本の首都だ。
capital letter と言えば「大文字」です。
また「資本」という意味もあります。
「資本主義」は capitalism です。
前回の記録でも書きましたが、capital の語源は「頭」を意味する caput というラテン語です。
「頭」は人の体の「一番上」にある最も「重要な」部位です。
大文字を使うのは、単語の「頭」文字で
首都というのは、国の中でも「重要な(主要な)」機能を持つ都市のことです。
「重要な」ものは「真っ先」に出てくるものです。
日本などの資本主義国において、何よりも「先立つ」ものはお金、すなわち「資本」です。
いろいろと書きましたが、こんなふうにして「語源」から単語の意味を探求すると、意味が覚えやすくなることがあるのでおすすめです。
最近では英単語の語源に関する本がたくさん出版されています。
そのような本を読んで、語源に関する知識を楽しく習得するのも良いことだと思いますが、辞書に載っているちょっとした語源の説明だけを読み、自分で「なぜこの語源でこの意味なのか」を想像してみるのもまた面白く、身になるのではないかと思います。
怖い話になってしまいますが、capital punishment という語句は見たことがありますでしょうか。
これは death penalty の婉曲表現、すなわち「死刑」を意味します。
「これより上はない刑罰」ということになります。
capsize
capsize は「転覆(する/させる)」という意味です。
これも前述の「頭」を意味する語源とつながりがあり、「頭が沈む→ひっくり返る」というような成り立ちのようです。
My yacht capsized.
ヨットが転覆した。
caption
日本語でもカタカナで「キャプション」ということもあると思います。
写真とか絵につける「タイトル」とか「ちょっとした説明書き」のことです。
この単語も cap- で始まりますが、ここまで書いてきた「頭」という意味の語源ではありません。
caption は capture(とらえる)という単語と同じ語源でできています。
その語源はラテン語で「つかむ、とらえる」という意味の captura です。
ではなぜ「つかむ」という語源を持つ caption はこの意味なのか、です。
ここからは Oxford Dictionary of English に載っている説明ですが、メモしておきます。
[box class=”box29″ title=”caption の語源と意味”]
もともとは「捕らえる」という意味だった
↓
「逮捕すること」
↓
「逮捕の根拠となる説明」を意味するようになった。
(誰の権限で、いつ、どこで逮捕するか といった内容)
↓
「逮捕状などの法的な文書の最初に添付されるもの」
↓
「作品に添えられるもの」
↓
「写真や絵の見出し、説明書き」
[/box]
こんな感じの変遷をたどったようです。
「つかむ」という意味から、こんなふうに意味が派生していくとは、なかなか自分だけでは想像もつきません。
captive
これは「捕虜」という意味です。
なので語源は「捕らえる」の方ですね。
また「捕虜」の「虜」は訓読みすると「とりこ」ですが、「とりこ」と言えば日本語で「あいつは彼女のとりこだ」という表現があります。
captive もこの日本語の「とりこ」とおなじような意味で使われる例があります。
He became a captive to her charms.
彼は彼女の美しさのあまりとりこになった。
本日はここまでです。 🙂