have の意味・コアイメージを考える

辞書的な意味

※Oxford Dictionary of English 2nd Edition を参考にしています。

  1. 所持している
    have a new car
    新しい車を持つ
    have much money
    お金たくさん持ってる
  2. 経験する
    have a good time
    いい時を過ごす
    have difficulty in ~ing
    ~するのが難しい
  3. (have to の形で) ~する義務がある、する必要がある
    have to accept this situation
    この事態を受け入れなければならない
  4. 何か行動をする(動きを表す名詞を使って)
    have a look round
    辺りを見回す
  5. ある位置に置く、置いておく
    have one’s back to me
    私に背を向ける
  6. 受ける
    have a letter from one’s mother
    母から手紙をもらう

have のコアの意味

have は通常日本語で「持つ、持っている」と訳したり覚えたりすることが多いと思いますが、上記のとおり、この単語はたくさんの意味で使われます。

たくさんある意味をよりコンパクトに覚えられるように、ここでは have という言葉のコアを探っていきたいと思います。

ここで言うコアとは、上記にあげたたくさんの意味に共通する「意味の成分」のことです。

私は have のコアはこんな感じではないかと思っています。

have: 主語と目的語が結びつく

have のコアはとても単純だと思います。英語の5文型のうちで最も英語らしいと言われる S+V+O の形をとる最も単純な動詞の1つだと思います。

なので、have という単語に出会ったら、主語と目的語が何かを明確にして、その2つがどのように結びつくのか を考えると意味がわかってくると思います。

  • have の意味を理解するポイント
    1. 主語は何?
    2. 目的語は何?
    3. どう結びつく?

では、この意味を辞書的な意味に当てはめていきましょう。

1. 所持している

He had a new car.
彼は新車を持っていた。

  • 主語: He
  • 目的語: a new car
  • 結びつき: [人]=[所持]=[具体的な物]

I have much money.
お金たくさんあるんだ

  • 主語: I
  • 目的語: much money
  • 結びつき: [人]=[所持]=[具体的な物]

この意味の場合はたいてい「持っている」と訳すことができますが、物理的に手でつかんでいる状態とは限りません。

主語と目的語が「所持」という抽象的な概念で結びついている状態を意識するとよいと思います。

2. 経験する

We had a real good time.
ホントに楽しかった。

  • 主語: We
  • 目的語: a real good time
  • 結びつき: [人]=[過ごす]=[時間]

この文の場合、We という[人]と、a real good time という[時間]がどのように結びつくかを考えます。

[人]が[時間]に対してできることはそんなにありません。「過ごす」ことくらいです。

I have difficulty in understanding him.
彼のことを理解するのに苦しむ。

  • 主語: I
  • 目的語: difficulty (in understanding him)
  • 結びつき: [人]=[思う]=[感想、気持ち]

difficulty は「難しい」という意味の形容詞 difficult の名詞形です。

「難しい」というのはこの文の場合、主語”I” が抱く気持ち、感想だということがわかると思います。

なので、「私」が「難しさ」を「感じる、おぼえる」という意味になります。

3. (have to の形で) ~する義務がある、する必要がある

これは have の後に to 不定詞が来るパターンですね。

まず、ここに来る to 不定詞の意味を確認しておきましょう。

  • to 不定詞には以下3つの用法があります。
    1. 名詞的用法
      I want to take a nap.
      昼寝したい。
    2. 形容詞的用法
      I have no box to carry the books in.
      本を入れて運べる箱がない。
    3. 副詞的用法
      Nice to meet you.
      よろしく。

今回は have という S+V+O型を作る動詞のあとにくる to 不定詞なので、1 の名詞的用法ということになります。

では例文を見ていきましょう。

I have to accept this situation.
この事態を受け入れなくては。

  • 主語: I
  • 目的語: to accept this situation
  • 結びつき: [人]=[義務・必然性]=[やること]

[人]と[やること]を[義務]や[必然性]が結びつけています。

have [やること] とはどういう状態かを考えます。

日本語でも「今日はやることがあるんだ」という表現がありますよね。

こういうときの「やること」というのは、「やらなければならないこと」あるいは「やりたいこと」などと言い換えることができると思います。

英語で have to do と言うときの to do は「やらなければならない必然性があること」という意味合いになります。

人はやる[義務]とか[必然性]があるからこそ、行動する ということのようですね。

4. 何か行動をする(動きを表す名詞を使って)

He have a look round.
彼はぐるりと見まわした。

  • 主語: He
  • 目的語: a look round
  • 結びつき: [人]=[する]=[動き]

先ほどの[やること]と少し似ていますが、to 不定詞はその行動全体がパッケージ化されているようなイメージです。

「やりとげること」という感じでしょうか。

これに対して、have a look というときの a look は「見ること」というパッケージではなく、ちょっとした(一時的な)動作 というニュアンスだと思われます。

[人]と[動き]を結び付けるのは、単純にその動作を「する」ということかなと思います。

5. ある位置に置く

He had his back to me.
彼は私に背を向けた。

  • 主語: He
  • 目的語: his back
  • 結びつき: [人]=[所有]=[物] → [場所]

今回は、結びつきのところに → [場所] という表現をさせていただきます。

[人] と [物] を結び付けるだけだと、単純に[所有]になってしまうので、付け足しました。

[人] と [物] を have で結びつけた後に、場所や方向を表す副詞句が来ています。

主語が、自身と結びついている[物]を、その[場所]へ「持っていく」「向ける」という意味を、上記の結びつきのイメージからなんとか導けるのではないでしょうか。

have の意味ががらりと変わったように思われるかもしれませんが、have は依然として主語と目的語を結び付けているだけであり、to me という副詞句によって「向ける」というイメージが付け足されているというしくみだと思います。

have のコアはあくまで「主語と目的語を結び付ける」ということです。

6. 受ける

I had a letter from my mother.
母から手紙をもらった。

  • 主語: I
  • 目的語: a letter
  • 結びつき: [人]=[所有]=[物] ← [どこか、だれか]

今回も ← [どこか、だれか] という飾りをつけています。

誰かの影響、何かの影響によって主語と目的語が結びついた ということです。

こういうときの have は受け身チックなイメージになりますが、ここから 使役 の意味が派生していくようですね。

以下の例文を見てみてください。

I had my hair cut yesterday.
昨日、髪切ってもらったんだ。

have [物] 過去分詞 で、[物]を~してもらう という意味です。

誰かの影響で、「私」と「髪が切られること」が結びついています。

こんな悲しい例文もあります。

I had my car stolen last week.
先週、車を盗まれた。

まとめ

この記事では have の意味を見てきました。

have は超基本の動詞なので、たくさんの場面で、そして色々な意味で使用されます。

have という単語の意味がよくわからないときは、コアの意味を思い出して、意味の成分を分解して考えてみてはいかがでしょうか。

have のコア
主語と目的語を「何らかの形で」結び付ける

  • ポイント(意味を分解してみよう)
    • 主語は何か
    • 目的語は何か
    • 主語と目的語の結びつきは何か
    • 結びつきを修飾しているものは何か